来年は東京五輪公害の年、覚悟はできてるか?

来年、2020年の東京オリンピック、ニュースではチケットがどうしたとかと騒いで、チケットを申し込まないといけないような騒動だが、ボクは、世界のほとんどの人たちと同じように興味がない。
すでに「オリンピックは『死んで』いる」。ボクが小学生だった前回の東京オリンピックでは、ことあるごとに「平和の祭典」「アマチュアリズム」「参加することに意義がある」と繰り返されていた。言ってみれば「平和・清潔・公正」が近代オリンピックの精神として、メディアが繰り返し教育していたということだ。
それが、今では「国別対抗金メダル合戦」へと堕落し、オリンピック憲章も知らないような輩がJOCの委員長や主催者をやっている。こんな陳腐な五輪など、今からでも止めてもらいたい。
五輪のような国際大イベントが行われることで、テロなどさまざまなリスクが高まるが、逃げようがないリスクの一つが、感染症の外来だ。今年のラグビーワールドカップでは季節が逆の南半球から、インフルエンザウイルスが輸入され、日本での季節外れの流行が始まっている。インフルのような既知の感染症だけでなく、来年の東京五輪では、ボクたちが経験していない感染症が日本に持ち込まれる可能性も大きい。
東京五輪公害とボクは呼んでいるのだが、さまざまリスクが高まることを理解していれば、浮かれている場合ではないのだが…。


東京五輪で“インフルエンザ大流行”の懸念 
通年対策が急務
2019年11月9日:AERA

 例年より2カ月近く早く、インフルエンザの流行が報じられた。背景にはグローバル化の影響がある、と医師は言う。来年には東京五輪を控える。AERA 2019年11月11日号に掲載された記事を紹介する。
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「帰国前日から微熱があり、来院時は39度まで熱が上がっていました。ぐったりしていて、渡航先を聞き、すぐにインフルエンザを疑いました」

 10月初旬、東京・ナビタスクリニック新宿院長の濱木珠恵医師は、シンガポールから帰国した妊婦を診察。インフルエンザ検査の結果は陽性だった。

 シンガポールは熱帯で、インフルエンザが流行するイメージは一般にあまりない。

「東南アジアは、年に2回インフルエンザの流行期があり、通年して感染するリスクがあります。夏休み明け、東南アジア旅行から帰った人がインフルエンザに罹患するケースは珍しくありません」

 今年は例年より2カ月近く早く、インフルエンザの流行が報じられた。夏休み明けから全国の小・中学校では学級閉鎖が相次ぎ、10月20日までに東京都で幼稚園・高校なども含め累計96校が閉鎖。台風19号などによる被害で避難所生活を送る人々の間での感染も懸念され、10月27日、福島県伊達市は避難所生活者を対象に、無料のインフルエンザ予防接種に踏み切った。

 異例の早期流行の理由を、医療ガバナンス研究所理事長の上昌広医師は「グローバル化にある」と断言する。

「国際的な交流が盛んになっていることが早期流行の要因です。夏休みは海外旅行へ行く人も増えるし、訪日する外国人観光客も増えた。人口あたりの観光客数が東京を上回る沖縄での流行が早かったのも、その証左です」

 沖縄は2018年度に外国人観光客が300万人を突破し、同年には外国人観光客を発端とする麻疹(はしか)の集団感染も発生。インフルエンザについては、今年は9月11日から警報を発令中だ。

 上医師は、9月20日から開催されたラグビーワールドカップの影響も指摘した。

「ラグビーの強豪国は南半球の国が多かった。そこからインフルエンザが持ち込まれたとしても不思議ではありません」

 インフルエンザウイルスは世界を循環している。日本では主に1、2月に流行するが、これは南半球の夏場にあたる。日本が夏を迎える時期には、冬を迎える南半球で猛威をふるう。

 8、9月、ちょうどインフルエンザの流行を迎えていたニュージーランドやオーストラリアの国々との交流が盛んだったことが、今季の早期流行に関係している可能性があるというのだ。

 来夏には東京オリンピック・パラリンピックという世界的な祭典が待ち受けている。

「今後、年間を通じてインフルエンザが蔓延する可能性は否定できません。唯一有効な予防法は、ワクチン接種です」

 自分で病院に予約を入れ、仕事を休んでワクチンを打ちに行くのはハードルが高いが、医師が会社に出向いて集団接種を実施した場合、断る人はほとんどいないという。こうした「ワクチンを接種しやすい環境作りこそ、感染拡大の防止には急務」と上医師は言う。

 インフルエンザが恐れられるのは、伝染力が強く、症状が重症化しやすいからだ。

「日本には、免疫力の落ちている高齢者や、がん罹患者も多い。予防としてワクチン接種を徹底すべきと考えています」

 子どもも大人に比べて、インフルエンザの抗体が少ない。学校で集団感染し、爆発的に広がる危険性もある。本格シーズンの到来前に、ワクチン接種や手洗いなど、予防策を再考したい。(ライター・小泉なつみ)

※AERA 2019年11月11日号



日本襲う「南京虫の2020年問題」
 トランプ大統領のリゾートも白旗か
2019年11月9日:AERA

 国内で南京虫(トコジラミ)の被害が増えている。繁殖力が強く完全に駆除するのも容易ではなく、刺されれば激しいかゆみが襲う。旅行者により持ち込まれている可能性が高いことから、来年の東京五輪で被害拡大が懸念されている。
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 南京虫被害は今後、さらに拡大する──。害虫駆除業界では今、「2020年問題」という言葉がささやかれているという。

 南京虫は旅行者やビジネス客のかばんや郵便物に潜み、長距離移動する。国立感染症研究所の冨田隆史主任研究官(63)はこう警鐘を鳴らす。

「殺虫剤抵抗性の南京虫は外国から持ち込まれたと考えられる。来年の東京五輪で海外と日本を行き来する人が増えれば、さらに虫が持ち込まれる可能性がある」

 日本政府観光局によると、18年の訪日外国人は3119万人で、00年の6.5倍に増えた。東京都内の保健所や市町村に寄せられた南京虫の相談件数は、05年度に26件だったが、18年度には354件と13.6倍になっている。今年のラグビーW杯でも多数の外国人が日本を訪れており、各地の自治体が、南京虫の特徴や生息場所、対策をまとめたチラシを配布して、注意を呼び掛けている。

 さらにここ5年ほどは熱帯地域に生息するネッタイトコジラミも国内で確認されている。日本国内で使える薬剤が効きにくく、さらに厄介な存在だ。

 ただ、南京虫が伝染病を媒介することは確認されていない。冨田研究官は「命にかかわらないので、報告や研究が少ないのが実情」と話す。

 米国で20年に開催される主要7カ国首脳会議(G7サミット)の会場を変更すると10月19日、トランプ米大統領がツイッターで明らかにした。もともと予定されていた会場は、フロリダ州マイアミにあるトランプ氏自身が所有するリゾート施設。「自らの経済的な利益のために職務権限を使っている」と批判されていた。

 実はこの施設、「南京虫だらけ」とSNSでうわさが広まっていた。AFP通信によると、8月末にあったG7で、トランプ氏が次回開催地に自身のリゾートが最適とアピールすると、ツイッターで「#Trumpbedbugs(トランプトコジラミ)」が話題となり、トレンド入りした。16年に南京虫に刺されたとして宿泊客が提訴、和解した記事が拡散されたからだ。トランプ氏は「虚偽でいやらしいうわさだ」とツイッターで反発していたが、G7の会場変更には、南京虫問題も影響したとの見方がある。

 小さな虫が、世界情勢もitchy(かゆい、落ち着かなく)にさせている。(ライター・井上有紀子)

※AERA 2019年11月11日号より抜粋



星間物質は3万度超、
ボイジャー2号が初の直接観測
太陽圏外に脱出からほぼ1年、星間空間の謎はますます深まる
2019年11月6日:ナショナルジオグラフィック

太陽圏の外に出たNASAのボイジャー1号と2号の位置を示したイラスト。
太陽圏と星間空間の境界面である「ヘリオポーズ」は、冥王星の軌道を越えたはるか先にある。(ILLUSTRATION BY NASA/JPL-CALTECH)

 2018年11月、地球から遠く離れた宇宙の暗闇で、NASAの宇宙探査機ボイジャー2号が探査の大きな節目を迎えた。私たちの太陽圏を脱して、星間空間に到達したのだ。太陽圏の外に出た探査機は、ボイジャー1号に続いて2機目となる。
 その1周年を目前に控えた11月4日、学術誌「Nature Astronomy」に5本の論文が掲載された。これは、太陽圏と星間空間の境界付近のプラズマを直接観測した初めての報告だ。プラズマは電気を帯びた粒子で、太陽風はその流れである。また、1977年に打ち上げられたボイジャー2号は、いずれも巨大な氷の惑星である天王星と海王星に接近した唯一の探査機でもある。
 姉妹機のボイジャー1号は、2012年に星間空間への到達を果たした。2機のデータを比較すると、星間空間に存在する粒子の密度など、共通する部分も多かったが、太陽圏を脱出するときの観測には興味深い違いもあり、銀河系(天の川銀河)内での太陽の動きについて新たな謎が深まった。(参考記事:「ボイジャー1号の太陽系外到達を確認」)
 米カリフォルニア工科大学の物理学者でボイジャー計画の科学者エド・ストーン氏は、論文の公開に先立って開かれた記者会見で、「本当に素晴らしい旅でした」と語った。(参考記事:「探査機ボイジャー40年、隣の恒星に出会う日」)
 また、米プリンストン大学の博士研究員で物理学者のジェイミー・ランキン氏も、「人類が星間空間にいると思うと、ぞくぞくします。すでにボイジャー1号が星間空間へ到達していますが、今回の到達はもっと重要です。2カ所の異なる場所にいる2機が、それぞれの場所で星間物質を比較できるからです」と付け加えた。なお、ランキン氏は今回の研究には関与していない。

太陽圏は私たちを守る宇宙の「泡」

 ボイジャー2号による最新の発見を理解するには、太陽が単なる火の玉ではないということを知っておくとよいだろう。
 私たちの太陽は激しく燃えさかる核融合炉であり、時速約80万キロで銀河系の中心を周回している。(参考記事:「天の川銀河の基本尺度を精確に計測」)
 また、太陽の表面からは常にプラズマの太陽風が放出されている。この太陽風はいずれ恒星の間を漂う星間物質と衝突することになる。
 星間物質は、遠い昔に恒星が爆発した名残で、油と水のように、太陽風と星間物質が混じり合うことはない。おかげで、両者がぶつかる部分に境界面ができる。太陽からはあらゆる方向に太陽風が放出されるため、全体としては泡のような状態になる。この内側が太陽圏、すなわち「ヘリオスフィア」で、その境界面は「ヘリオポーズ」と呼ばれる。
 ボイジャーのデータによると、太陽からヘリオポーズまでの距離は、太陽の進行方向の最先端部で約150億キロ。そして太陽圏の泡は太陽と8個の惑星をすべて包み込み、私たちの繊細なDNAも含め、内部にあるもの全てを、銀河系からやってくる強力な銀河宇宙線から守っている。(参考記事:「太陽系の“最先端”を発見」)

































 太陽圏が外の星間空間と接する境界付近には、銀河系の中を移動する太陽圏についての情報が深く刻み込まれている。また、宇宙に散らばる他の恒星の状況もわかるかもしれない。
「私たちは、太陽風と星間物質がぶつかり合う境界面がどうなっているのかを理解しようとしています。そのふたつがどのように混じり合うのか。泡の内側から外側へ、または外側から内側へ、どれだけの物質が移動しているのかを知りたいと思います」とストーン氏は会見で語った。(参考記事:「太陽系外から来たボリゾフ彗星、意外な事実が判明」)
 そのヘリオポーズを、科学者たちが初めて目にしたのは2012年8月25日だった。ボイジャー1号が星間空間に突入した日だ。だが、そこから得られた情報は予想外のものだった。例えば、星間空間の磁場は予想されていたよりも2~3倍も強力だった。つまり、太陽圏は予想されていたよりも10倍も高い圧力を星間粒子から受けていた。
「私たちは初めて実際に星間物質を体験したのです。実に画期的でした」。NASA本部のプログラム科学者で、太陽系物理学者のパトリック・コーエーン氏はそう語った。

漏れやすかった境界面

 だが、ボイジャー1号のもたらした情報は完全ではなかった。プラズマの温度を測定する機器が故障していたのだ。対して、ボイジャー2号の機器は正常に機能していたため、1年前の2018年11月5日にヘリオポーズを越えた際、境界面をより正確に観測できた。
 おかげで、ヘリオポーズに2億2400万キロ(1.5天文単位、太陽と地球の距離の1.5倍)まで近づくとプラズマが減速し、温度が上がり、密度が高くなることが初めて明らかになった。また、境界面の外側にある星間物質の温度は予想よりも高く、少なくとも3万度であることもわかった。
 さらに、ボイジャー2号はヘリオポーズがとても漏れやすい境界面であることも確認した。入ってくるものもあれば、出ていくものもある。ボイジャー1号はここを通過する前に、星間粒子がヘリオポーズを突き抜けて太陽圏内へ侵入していたことを観測したが、ボイジャー2号は逆に、低エネルギーの粒子がヘリオポーズの外へ流れ出て、その先数百万キロに渡って伸びているのを観測した。
 もうひとつ不可解な点がある。ボイジャー1号では、ヘリオポーズまであと12億2500万キロに迫ったところでも、流れ込んできた星間物質のせいで太陽風が停滞する領域を発見した。一方、ボイジャー2号でも、ほぼ同じぐらいの場所で太陽風の停滞を観測したものの、太陽風は全く異なる動きをしていた。
「とても奇妙です。詳しいことを知るには、もっと多くのデータが必要です」と、コーエーン氏は言う。

1981年8月17日、ボイジャー2号は土星の環からおよそ900万キロに近づき、
可視光と紫外線による鮮やかな着色画像を撮影した。(PHOTOGRAPH BY NASA/JPL)

今後の星間空間の探査は?

 これらのパズルを解くには、太陽圏の全体像を知る必要があるだろう。ボイジャー1号は、太陽圏が星間物質と衝突する最先端近くから外へ脱出した。一方ボイジャー2号は、その左側から脱出している。太陽圏の後方に関してはまだ何のデータもないので、全体像はわからない。星間物質の圧力を全方向から受けているため、太陽圏はおおよそ球形をしていると考えられているが、彗星のような尾を持っているか、あるいはクロワッサンのような形をしている可能性もある。
 太陽圏の外へ向かって現在旅を続ける探査機は他にもあるが、ヘリオポーズのデータは期待できない。時速5万キロという猛スピードで遠ざかっているNASA のニューホライズンズ探査機は、2030年、ヘリオポーズまであと16億キロという時点で燃料切れとなる。そのため、新たな探査計画が必要だ。目指すは、太陽系外縁部と、その先の太陽風が届かない未知の宇宙空間を探査する50カ年多世代計画だ。(参考記事:「史上最遠の天体の接近撮影に成功、雪だるま形」)
「今は私たちを取り巻く巨大な泡のたった2カ所を通過しただけです」と、論文の共著者でジョンズ・ホプキンス大学応用物理研究所の名誉所長であるスタマティオス・クリミギス氏は会見で訴えた。「2つの例だけでは、十分ではありません」
 ランキン氏をはじめとする新しい世代の科学者たちは、バトンの引き継ぎに意欲を見せる。ランキン氏は、カリフォルニア工科大学でボイジャー1号の星間データを使って博士論文を執筆した。ストーン氏は、その担当教官だった。
「私が生まれる前に打ち上げられ、今なお活躍している探査機です。その最先端データを使った研究は、素晴らしい経験でした」とランキン氏は述べる。「ボイジャーと長い間ともに過ごしてきたすべての方々に感謝しています」
1986年1月24日、ボイジャー2号は巨大な氷の惑星である天王星に約8万キロまで接近し、
見事な青い惑星の写真を地球へ送った。(PHOTOGRAPH BY NASA/JPL)

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