日本国を独立国とするために

国家の定義を授業で扱うときには、国家の三要素という。領域、国民、主権だ。
日本という国家の独立を考えるとき、この国の主権が蔑ろにされる場面があまりに多い。米国・軍に、主権者であるボクたちの生命・財産・安全が脅かされても、日本政府はほぼ無力だ。「国民の生命と財産を切れ目なく守る」という安倍晋三だが、カレは米国・軍の侵害からは国民を守る気がない。それだけではなく、米国・軍とともに、主権者国民を侵害して憚らない厚顔だ。
ボクたち主権者国民は、どう主権を行使し、守ったら良いのか。その「答え」は、それほど難しくない。


米軍人・軍属の事故 被害補償は
どこに訴えればいいのか
当初未公表 逮捕なし 対応窓口もなく
2019年10月13日:東京新聞・こちら特報部

 米軍人と軍属が日本国内で起こした事件・事故の被害者への補償が十分になされていない。今年3月までの5年間で日本政府が約3億2000万円を負担していたことが明らかになった半面、全体から見ればわずかとされ、どこに相談していいか分からない被害者も多いという。実態を探った。  (片山夏子)

 「あと少しずれていたらマンションに突っ込んでいた。昼間なら、通行人がはねられていたかもしれない」。6月7日夜11時すぎ。山口県岩国市に住む山本春奈さん(34)は生後6カ月の長女を寝かしつけてほっとした時、「ドーン」という衝撃音と振動に驚き、慌てて外を見た。駐車場に止まっているマイカーに、ヘッドライトが点灯し、エンジンも掛かったままの白い車がぶつかっていた。
 県警などによると、車を運転していたのは、米軍岩国基地(同市)所属の一等軍曹マイケル・ガルシア被告(35)=窃盗、道交法違反の酒酔い運転と事故不申告の罪で9月30日に在宅起訴。酒を飲んだ後、40代女性が市内のコンビニに駐車していた車を盗んで運転。約1㌔離れた山本さん方マンションの駐車場で車2台に衝突し、そのまま立ち去っていた。
 事故後まもなく、現場近くで警察官に確保された被告のアルコール検査に、夫の直人さん(33)が立ち会った。「会話ができないくらい泥酔していた。車を盗んだ上に事故を起こして逃げたのに、逮捕もされなかった」と憤る。被告は事故後5日後、謝罪の手紙を持って自宅を訪ねてきた。床に膝をつき「日本が好きなのに傷つけるようなことをしてすみません」と謝ったという。
 公務外の事故のため、補償は保険会社同士のやりとりになった。車は車軸が曲がっていて全損扱い。直人さんの保険会社が車の時価額を150万円と査定したのに対し、被告の保険会社は40万円低い額を提示した。不満に思い米軍や警察に加えて、県、市、弁護士、元県議などあらゆるところに相談してもらちが明かなかった。
 「中国四国防衛局に電話をかけても『事故があったのは知っているが、話を受けていないので対応できない」と言われた。市は米軍から話を聞いているはずなのに、説明もしてくれなかった」と直人さん。最終的に主張が通り、チャイルドシート分などと合わせ約85万円が支払われたが「人間不信になりそうだった」(直人さん)。
 事故は盗まれた車の持ち主の女性にも深刻なダメージを与えた。買って2カ月の車がひしゃげているのを見たときは涙が出たといい、「もし自分の車が人をはねて殺していたら」と考えて眠れなくなり、体重が14㌔落ちた。被告から謝罪は受けたものの、事故4カ月後の今も本人から補償については説明すらない。
 「当初は事故が公表されず、無かったかのようにされていると感じた。(被告の)保険会社は当初、私が車を買った業者が算定した見積額の1/10の額を出してきた。なんでこんなに長い間、不安にならなければいけないのか」

公務外 裁判起こさなければ賠償ゼロ
税金で肩代わりなぜ
地位協定見直し泣き寝入りなくせ

 沖縄弁護士会の新垣勉弁護士は「被害補償を受ける仕組みを広く国民が知らされていないのが大きな問題。米軍基地が集中し、よく事件・事故が起こる沖縄ではある程度報道されているが、本土ではほとんどの人が知らないのではないか」と話す。
 公務外は加害者の責任となる中で、岩国のケースは被告が任意保険に入っていたのがせめてもの救いだったと解説する。十分な金額が支払われなくても、保険会社を相手取って裁判をすれば、保険の限度額内なら損害賠償を得られる可能性があるからだ。任意保険に入っていないと、米兵に支払い能力がないか、出国してしまうと損害賠償を受けるのが難しくなる。

沖縄の怒り契機に

 沖縄では米軍人・軍属による事件や事故が起きるたび、県民を挙げての抗議集会が繰り返されてきた。特に1995年の少女暴行事件をきっかけに、県民の怒りが爆発。日米地位協定の見直しや基地縮小・撤廃を求める運動に発展した。「反発や反感を鎮めるため、極めて少額ながら米軍が慰謝料を出すようになった」(新垣氏)
 慰謝料のほか、民事訴訟で認定された賠償額と慰謝料の差額を日本政府が支払う現行の仕組みは、沖縄の米軍基地縮小について協議してきた日米特別委員会(SACO)が96年に出した最終報告に盛り込まれた。米軍は軍人・軍属だけでなく、家族も任意保険に加入させるようにした。
 新垣氏は「これにより被害者救済は大きく前進した。ただし、損害賠償を日本政府が出さなければいけない点や、支払いに時間がかかるのに遅延損害金の規定がないなど問題がある」とする。保険料が高くなるのを嫌がり、対人だけ入るか、すぐに解約するケースもあるという。
 「米軍人・群像による事件被害者の会」の村上有慶さん(69)=沖縄県北谷町=は長男と恋人が94年に事故に遭ったのをきっかけに、民事訴訟の原告を支援してきた。長男の事故では加害者の米兵には支払い能力がないと言われたが、5年間、米軍の担当部署や那覇防衛施設局(当時)などに粘り強く通いつめ、賠償金を得た。その後、米兵の車に親子3人がはねられた事故など、4件の死亡事故の遺族の民事裁判に携わっている。
 村上氏は「民事訴訟の賠償額と慰謝料の差額は日本政府によって支払われる。自分たちの税金から出るのが屈辱で、受け取りを拒否しようとした遺族もいた。加害者が痛みを感じることはなく、これでは事件・事故は増えるばかりだ」と唱える。
 村上氏は「公務上・公務外の区別を無くし、米軍人・軍属の家族が起こした事故・事件を含めて補償の対象にすべきだ」とし、日米地位協定の見直しを訴える。新垣氏も「地位協定を改定し、公務外も日本政府がいったん全額補償した後、その分は米政府と加害者に求めると明記するのが最善」と説く。
 沖縄国際大の前泊博盛教授(基地経済論)は「国が米軍の駐留を認めているとはいえ、米軍から受けた被害の補償などを、なぜ日本の税金で払わなくてはいけないのか。日本政府がいったん建て替えた補償を、米政府が支払っていないケースもある。それは現在の日米関係における日本の主権の無さを示している」と指摘した。

デスクメモ
 長年勤務した神奈川県には、多くの米軍基地がある。沖縄ほどではないにせよ米軍人や軍属による事件・事故も起きる。損害賠償が認められても、前泊教授が言うようになぜ日本の税金で支払われるのか疑問を感じてきた。政府には、改憲より先に取り組むべき課題がたくさんある。       (千)


米軍絡む事件・事故 5年で2200件
 日本政府、補償3.2億円負担
2019年10月13日 朝刊

 米軍人と軍属が関係する事件や交通事故などが今年三月までの五年間に日本国内で二千二百十五件起き、裁判外での補償や民事訴訟で認められた損害賠償額などのうち、日本政府が約三億二千万円を負担していたことが防衛省への取材で分かった。ただ、手続きが煩雑な公務外の事件・事故では訴訟を諦めて泣き寝入りしているケースも多いとみられ、専門家は「被害者の立場に立った制度が必要」と指摘している。 (片山夏子)
 同省によると、米軍人と軍属がこの五年間に起こした事件・業務上の事故は三百八十二件(公務外百四十四件)、交通事故は千八百三十三件(同九百八十六件)で計二千二百十五件(同千百三十件)。日米地位協定によると、米軍が公務と認めた場合、加害責任の度合いに応じて日米両政府が補償する。米軍に全責任があっても日本政府が25%は負担する内容になっており、日本政府の負担額約三億二千万円のうち、公務上のものは約一億四千万円に上る。
 一方、公務外の負担額は約一億八千万円。賠償責任は加害者にのみ生じ、米政府が出すのは「慰謝料」になる。被害者は日本政府を介し、米政府に慰謝料を求める手続きを取る。その後、日本政府が査定した額を基に、最終的に米政府が支払いの有無や額を決める。慰謝料のため金額は低く、被害者は裁判を起こし、判決で認められた賠償額との差額を日本政府が支払う。
 米軍絡みの裁判を多く手掛けている新垣勉弁護士は「事情に詳しくない弁護士に相談し、『米兵相手の裁判は難しい』と言われて諦める人もいるだろう。公務外の事件・事故の被害者救済のため、最初に日本政府が補償をし、それを米政府や加害者に求める制度をつくるべきだ」と述べた。


週のはじめに考える 歴史的な抱擁は教える
2019年10月13日:東京新聞

 病床の元インドネシア大統領(九月死去)と、同国の支配から独立した東ティモールの元大統領が交わした歴史的な抱擁について、語りたいと思います。


 七月、闘病中のハビビ元インドネシア大統領=当時(83)=を見舞ったグスマン元東ティモール大統領(73)が、何かささやきながら額にキスし、胸に頭を埋めました。ハビビ氏もグスマン氏の手を取り、口がかすかに動いていたように見えます。敵対してきた両国の元指導者の心が一つになったような光景でした=写真(上)。

◆死の50日前、病室で

 グスマン氏に同行し、ビデオの撮影に携わった東ティモールのカルロス駐インドネシア大使に許可をいただき、画像を掲載します。大使は「二人の偉大な指導者は、この抱擁で人間性と慈悲の心、謙虚さ、そして友愛のあるべき姿を示してくれました」と振り返ります。
 ハビビ氏は約五十日後、世を去りました。
 両国は、とても指導者同士が抱擁できるような関係ではありませんでした。ポルトガルの植民地だった東ティモールは、スハルト独裁政権下のインドネシアに一九七六年、武力で併合されました。放火、殺害、レイプ…。独立運動は徹底的に弾圧され、四半世紀で餓死を含め二十万人が死亡したといわれます。
 その改善の糸口を示したのがハビビ氏でした。スハルト政権が瓦解(がかい)した九八年、副大統領から後継大統領に就いたハビビ氏は、半年余で東ティモール独立に道筋を付ける住民投票実施を決断します。

◆弾圧から解放への転換

 ずっと抑圧してきたのになぜ方向変換を? 諸説あります。「国軍が住民投票しても独立派は少数と読んでいたため」「独立派司教らがノーベル平和賞を受けて国際圧力が高まったため」などです。そして「これ以上、強権的に支配してはならない」という人道的な動機があったかもしれません。
 住民投票は翌九九年に行われました。国軍の見通しは外れ、独立派が78・5%を得て圧勝。三年後、東ティモールは二十一世紀最初の独立国としてよちよち歩きを始め、現在に至っています。
 ハビビ氏は在任五百日ほどで、国会から不信任され退陣します。不人気でした。百数十億ドルともされるスハルト氏側の不正蓄財への追及が甘かったからと言われますが「領土」を失った国民の失望もあったと指摘されます。
 東ティモールの独立派ゲリラとの闘争で、少なからぬインドネシア国軍兵士も斃(たお)れました。インドネシアからみれば「命を張って守ってきた領土なのに、手放すチャンスを与えてしまった」のがハビビ大統領だったというわけです。
 その独立派ゲリラの中心人物で東ティモール内で英雄視されていたのが、グスマン氏でした。東ティモールの初代大統領として、独立国の揺籃期(ようらんき)を引っ張りました。
 「独立はあなたの決断のおかげです」「喜んでもらえてうれしい」-。カルロス大使は二人の会話を明かしてくれませんが、そんなやりとりがあったとしても、不思議ではありません。
 インドネシアの理不尽な併合で四半世紀も支配された東ティモール。独立後も残ったわだかまりをとろりと解かす抱擁でした。
 国と地方の指導者同士ということで想起されるのは、安倍晋三首相と故翁長雄志・前沖縄県知事のことです。記憶に残る写真はハビビ氏とグスマン氏の抱擁とはあまりにも対照的な一枚。二〇一七年六月、同県糸満市での式典で翁長氏が首相に厳しい視線を投げかけたそれです=写真(下)。


 昨年の知事選では、翁長氏に続いて辺野古移設反対派の玉城デニー氏が当選。法的拘束力がないとはいえ、二月の県民投票では移設反対票が72%でした。それでも辺野古埋め立ては続きます。
◆沖縄と東ティモール
 むろん、沖縄と東ティモールとは政治的に同列には論じられません。でも「中央に虐げられた島」として似た面があるようにもみえます。国と地方の指導者が互いに胸襟を開く勇気と寛容さを、南の島の元指導者たちは教えています。


日本の市民団体が「徴用工問題Q&A」作成 
政府主張の矛盾も指摘
2019年10月15日:朝鮮日報

【東京聯合ニュース】韓国大法院(最高裁)が強制徴用被害者への賠償を日本企業に命じた判決を巡り、日本政府が「韓国が国際法に違反した」と一方的な非難を続けているなか、日本の市民団体が徴用問題の主な争点をまとめた説明資料を作成し、関心を集めている。

 聯合ニュースは15日までに、日本の市民団体でつくる「強制動員問題解決と過去清算のための共同行動」がこのほど日本人向けに作成した資料「韓国『徴用工』問題Q&A」を入手した。資料では徴用問題について日本の主要メディアがあまり報じていない事実や、日本政府の主張が抱える矛盾を明らかにしている。
 日本政府が韓日請求権協定に基づき徴用賠償などの問題を「完全かつ最終的に解決済み」としていることに対し、同資料では、日本政府も「個人の請求権を消滅させたものではない」と述べているとして、1991年8月27日の柳井俊二・外務省条約局長(当時)の参議院予算委員会での答弁を紹介した。2018年11月14日に河野太郎外相(同)が衆議院外務委員会で「個人の請求権が消滅したと申し上げるわけではない」と答弁したことも伝えた。
 また、中国人強制連行では三菱マテリアルなどの日本企業が強制連行の事実を認め、被害者に謝罪した上で、基金を設立して補償する方式で和解を進めていると説明し、韓国人徴用問題についても財団や基金の設立によって解決することを提案した。


米国から購入の防衛装備品、
349億円分が未納 検査院指摘
2019年10月19日:毎日新聞

 日本政府が米国から防衛装備品を購入する有償軍事援助(FMS)を巡り、出荷予定時期を過ぎても納入が完了していない契約が85件あり、前払い金で349億円分に上ることが会計検査院の調べで明らかになった。検査院は18日、防衛省が督促などの対応を取る必要があると報告した。
 FMSは、米国が武器輸出管理法に基づき、同盟国や友好国に最新鋭の武器や装備品を有償で提供する契約。原則前払いで、為替変動を見込んで多めに払い、余剰金は納入後に返金を受けるが、納入時期はあくまで「予定」とされている。検査院はこれまでも価格が米国の言い値になっていることなどの不利益を指摘してきた。
 検査院は2013年度から約5年間のFMS調達について調査。防衛装備品の調達額に占めるFMSの割合は13年度の1040億円(5・0%)から17年度で3791億円(15・9%)と3倍以上に増えていた。契約金額に含まれる契約の監査費用などは米国と協定を結ぶことで減免を受けられるが、「利益になるとは限らない」などとして締結していなかった。オーストラリアや韓国、イスラエルなどは協定で減免を受けている。
 出荷予定時期を経過しながら納入が完了していない契約は、17年度末現在で85件、349億円分。海上自衛隊が運用する対艦誘導弾は、予定時期を6年過ぎても修理が完了していなかったものもあり、運用に支障をきたす恐れが出ていた。
 また、納入を終えても余剰金が精算できていない契約は568件、前払い金計1068億円に上った。納入から10年を過ぎたものが8件あり、最長で17年経過していた。
 このほか、日本以外に複数の国がFMSに参加したことで分担割合が減り、返還を受けられる資金が13年度末で43万ドルあったにもかかわらず、検査院の指摘を受けるまで返済請求をしていなかった。防衛装備庁調達企画課の担当者は「真摯(しんし)に受け止めて改善したい。(費用が減免される)協定は日本も何らかの義務を負うものでもあり、バランスを考えて検討したい」とコメントした。【渡辺暢】

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